意外な話

1月1日 夜 奥さんは雑煮のしたくをしていました。キッチンから奥さんのため息とともに「失敗、祝箸がない。」自宅近くにあるスーパーは幸いなことに1月1日から営業していました。奥さんから津出に椎茸も買ってきてとのミッションを受け、いざ買い物へ。

スーパーには数名の買い物客がいました。缶ビールやおつまみをしこたま買っている男性。御菓子類をやたら買っている女性。野菜売り場で生の椎茸を見つけました。最後の1パックでした。「ラッキー!」と思いつつ祝箸をさがしました。一通り売り場を見ましたが見つかりません。近くに店員も見つからないのでまあいいやと思い椎茸だけ購入して店を出ました。いまから思えば会計の時に店員に聞けばよかったと思います。しかし、頭の中にはコンビニには絶対売っているとの思い込みがあったのですぐ近くにある7-11へ行きました。入口近くには年賀状や正月にちなんだ商材が並んでいました。祝箸、ありそうだけど見当たらない。品出しをしていた学生アルバイトの方に聞いてみました。「祝箸はおいていますか?」バイトの方は「祝箸?」祝箸が分からない様子だったので「お正月の時に使うお箸です。」と説明。ちょっとお待ちくださいと言ってバイトの方はバックヤードへ行きました。しばらくするとバイトの先輩と一緒に戻ってきました。「おいていたのですが売り切れてしまいました。」との返答でした。

仕方ないので自宅から最も近いミニスーパーへ行くことにしました。すでに2軒で打っていなかったので店に入ってぐるっと店の中を見てもなかったのでレジにいた店員さんに聞きました。「祝箸はありますか?」こちらの店員さんも祝箸が分からない様子でしたが、隣にいた主婦のバイトさんらしい方が「すいません。売り切れてしまいました。」と返答しました。残念・・・さらに自宅から2番目に近いコンビニ ローソンへ行ってみました。こちらも店内みわたしてもない様子。店員さんに聞くとまた売り切れてしましましたとの返答でした。すでに4軒まわっても購入できていない。時間もそれなりに経過している。奥さんも心配しているだろうと思いつつ自宅に帰ろうと思いつつも、なんとか入手したいとの思いが勝った。

どこへ行こう。1月1日で夜。スーパーで営業しているところは思いつかず、コンビニしかない。JRの駅に向かう途中で何軒かコンビニがありました。7-11、そのさきにも7-11。さらに駅に近づくとファミマがあってそこから横へそれたと道をすすむと7-11。駅に最も近いのはファミマ 駅下にもコンビニがあった。てくてくコンビニを探して歩きました。ふと気づくと100ローソンがあったことに気づきました。信号待ちしていてここを右に行けば100円ローソン、まっすぐ進めば7-11。どっちへ行こうか?距離は100円ローソンの方が近い。でも品揃えは7-11。どうしようと迷った末に7-11に向かいました。店に入ると品出しをしている男性バイトの方がいました。「すいません。祝箸ありますか?」「祝箸ですか?」この方も祝箸を知らない様子。「少しお待ちください。」バックヤードへ入っていきました。待つこと数分。バイトの方が戻ってきて「何膳必要ですか?」「2膳です。」「もう少々お待ちください。」と言って今度はまた別のバックヤードへ入っていきました。「何膳・・・変な質問するな~。」ともいつつまたまた待つこと数分。30代後半から40代と思われる女性がバイトの方と一緒に出てきました。女性の手元にはビニールに入った祝箸が3膳。「これよかったらお持ちください。自宅用のものですが・・・」「ありがとうございます。おいくらですか?」「自宅用のものなのでお代はいらないです。よかったらお持ちください。お金はいらないです。」まさかの言葉にびっくり。コンビニでこんな対応してくれることなどありえないとほんとにびっくり。せっかくの好意を無駄にしてはい-けないと思い「では遠慮なく。ありがとうございます。」まさか コンビニ それも規律が厳しい7-11で・・・昭和の商店街の対応。びっくりしながら自宅へ向かって歩きながら、ほかに何か買った方がよかったかな?でも無理に何かかってかえるのも、いかにもって感じだし・・・等々と考えながら自宅へ帰りました。自宅に戻って奥さんに7-11で無料で祝箸を頂いたことを速攻で話しました。奥さんも驚いていました。このご時世にそんなことがるなんて。

ひとには親切にする。ひとからの好意は素直にうける。

 

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