2007年9月14日 月周回衛星かぐやの打ち上げ成功。月周回衛星かぐやについて調べてみました。ウイキペディアには以下の記述がありました。
かぐや(SELENE, Selenological and Engineering Explorer、セレーネ)は、宇宙航空研究開発機構 (JAXA) の月周回衛星。「SELENE」はギリシア神話の月の女神セレネ (Σελήνη, Selene) にちなんだ名称である。この衛星を利用した月探査計画はSELENE Project(セレーネ計画)と呼ばれ、アメリカ航空宇宙局 (NASA) のアポロ計画以降、最大の月探査計画とされる(日本初の月探査は1990年打ち上げのひてん)。主衛星と2機の子衛星で構成され、14種類の観測機器を搭載していた。
「かぐや」の愛称は、JAXAの行った一般公募によって決定された。後に子衛星2機にも愛称がつけられ、リレー衛星は「おきな」(OKINA)、VRAD衛星は「おうな」(OUNA) と命名された。それぞれ、竹取物語の中で月へと帰るかぐや姫と、育ての親の翁(おきな)、嫗(おうな)にちなむ。
当初は2007年8月16日に打上げが予定されていたが、キャパシタの取り付けミスや天候悪化などのため9月14日に延期された。打ち上げ後は順調に飛行を続け、予定通りに月周回軌道に入り、2機の子衛星を分離後に月面から高度100kmの月周回観測軌道に投入された。
かぐやはその後の中国(嫦娥1号)・インド(チャンドラヤーン1号)・アメリカ(ルナー・リコネサンス・オービター)と続く一連の月探査機群の先陣を切るプロジェクトとなった。太陽系探査はもともとアジアでは日本が大きく先行していた分野だったが、すでに中国が米ロに次ぐ宇宙大国と認識されていた当時、かぐやは日本が中国に追い付くものとして日本国外メディアからも注目された。
2009年6月に月面に制御落下させられるまで、約1年半にわたり月を周回しながら様々な観測を行った。NHKのハイビジョンカメラを搭載し、 かぐやの周回に伴って月に隠れていた地球が見えてくる「地球の出(アース・ライズ)」なども撮影されている。
目的
月の起源と進化を解明するためと将来の月の利用のため、さまざまな観測をすることを目的としている。
同時に周回衛星に搭載された観測機器で、プラズマ、電磁場、高エネルギー粒子などの月周辺空間の環境・計測を行った。
将来的には、かぐや後継機による月面着陸の構想もある。
主衛星による主な観測項目
- 月表面の元素/鉱物組成
- 地形
- 表面付近の地下構造
- 磁気異常
- 重力場の観測
VRAD衛星による主な観測項目
- VLBI(超長基線電波干渉法)による、主衛星/リレー衛星との電波差異による月の周回運動の詳細観測。
機器概要
リレー衛星(おきな)をRstar、VRAD衛星(おうな)をVstarと呼称する。両者は軽量化のために姿勢制御装置やスラスターモータを搭載しないため、主衛星からの分離時の姿勢とスピンが重要な開発研究の要点として進められた。
主衛星
- 縦・横: 2.1 m
- 高さ: 4.2 m(上部モジュール: 2.8 m、下部モジュール: 1.2 m)
- 重さ: 1.6トン
- エンジン: 500Nメインエンジン1台、20Nスラスタ4本×3系統、1Nスラスタ4本×2系統
上部モジュールにリレー/VRAD衛星が取り付けられ、周回軌道投入時に切り離される。
月表面の画像撮影のために、高信頼性ハイビジョン (Hi-Vison) カメラを搭載。その他、月の物理学・測地学探査に重要な観測機器を搭載。観測機器の安定のため、スラスターモータ及び3軸加速度計による3軸安定姿勢制御システムによる制御を実施。
日本も頑張っていますね。
JAXAのホームページの記述は以下の通りです。
月周回衛星「かぐや」は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が2007年9月14日10時31分01秒(日本時間)に打ち上げた月探査機です。この計画の主な目的は、月の起源と進化の解明のための科学データを取得することと、月周回軌道への投入や軌道姿勢制御技術の実証を行うことでした。
「かぐや」は高度約100kmの極・円軌道を周回する主衛星と、より高い楕円軌道を周回する2機の子衛星(「おきな(リレー衛星)」・「おうな(VRAD(ブイラド)衛星)」)から構成されます。「かぐや」には14種類のミッション機器が搭載され、アポロ計画以来最大規模の本格的な月の探査を行ってきました。
なお、「おきな」は2009年2月12日に月の裏側に落下し、裏側の重力場観測ミッションは完了しました。「かぐや(主衛星)」も、2009年2月11日から低高度によりこれまで以上に詳細な月の観測運用を行い、2009年6月11日に月の表側に制御落下しました。
これまで、「かぐや」を応援してくださったみなさまに感謝いたします。また、ネームシートに協力してくださった41万人のみなさまに、シートが月の表面に届いたこともあわせてご報告させていただきます。
コメント