わたくし30年以上サラリーマン生活を続けてまいりました。サラリーマンは国にとって税金徴収するためにありがたい存在です。月々の給料から所得税、住民税などをきちんと徴収できる人たちです。自分のサラリーマン生活を振り返りますと決して高給取りではありませんでしたが、それなりのポジションで平均以上ではあったと思います。勤めた会社はそれなりに知名度もありました。住宅用のマンションも購入できました。派手な生活はできませんがそれなりのレベルでの生活をすることができました。しかし、お金に余裕があった時期はそんなにはなかったと思います。サラリーマンではよほどの高給取りでないとお金に余裕のある生活はできないと思います。
わたしの父は飲食店の従業員から独立し飲食店を経営していました。母は家計を助けるために自営業をしていました。昔 住んでいた賃貸住宅の1階で商売をしていました。最初は惣菜屋でした。惣菜といってもコロッケやメンチカツなど揚げ物専門でした。その後、パンやジュースやアイスクリーム等を販売していました。パンは大手メーカーが製造したものを店頭に並べ販売するスタイルです。ジュースはキリン製品が多かった印象です。アイスクリームは卸店から仕入れていたと記憶しています。その後、父が独立するタイミングで母は自分の店をたたみ父とともに飲食店を経営することとなりました。父が独立したのはわたしが14歳中学生の時でした。わたしには3歳年上の兄がいます。あにはその時高校生でした。我が家は決して裕福な家庭ではありませんでした。しかし、特に不自由な生活をした記憶はありませんでした。父や母は一生懸命働き子供に不自由な生活をさせなかったのだといまは大変感謝しています。
我が家が決して裕福ではないことがわかったのはあることがきっかけでした。兄は勉強がよくできました。中学時代は学年でトップクラス。その当時、神戸市の高校入試は学区制を行っていました。通っていた中学校で行ける高校が決められていました。兄と私が通った中学からは第二学区の高校にしか行けません。また、中学の成績で受験する高校を振り分ける方法でした。兄は成績優秀でしたので第2学区で最も良いとされる高校を受験し合格しました。高校でも勉強に励んだ兄は大学受験する際には国公立大学に絞って受験勉強をしました。大阪大学が神戸大学か神戸商大の3択だったようです。行きたいのは大阪大学ですが高確率はやや低い、神戸大学はほぼ大丈夫、神戸商大はほぼまちがいなしといった感じだったと思います。兄は浪人できないこと、通学に便利などのことから神戸大学を受験し見事に現役合格しました。その後 兄は授業料免除と無償間奨学金を受けることとなりました。また、アルバイトもはじめていました。自分の小遣いは自分で稼いでいました。一方、わたしは高校までは兄と同じルートでしたが、一浪して関西の私立大学へ進学しました。わたしは授業料免除や奨学金を受けることはしませんでした。多分、兄が大学へ通うこととなった時が我が家の財政的に厳しかった時だったのだと思います。いまさらながらわたしももう少し家計の手助けをできたのではないかと反省しています。私学の授業料はそこそこの金額です。社会人となり自分が親の立場となり、子供の教育にはお金がかかる事を実感したので、親の大変さが分かるようになりました。浪人されてその後 私学の大学へ通わせるには結構大変だったと思います。改めて感謝です。
我が家の年収はそんなに高くなかったはずです。高校や大学のときたまに両親の店を手伝うことがありました。一日の売り上げでおおく15~16万円 平均8~9万円ではなかったかと思います。月の売上200万として 材料費、人件費、家賃などで手元に残るお金は20万円くらいではなかったのかと思います。しかもそれは2人で働いて手元に残るお金です。サラリーマンで月収20万ではかなり厳しい生活になるはずです。しかもその当時 店舗も賃貸、住宅も賃貸でしたので本当に厳しい経済状態だったと思います。しかし、サラリーマンではなかったのでそれでも生活できたのだと思います。自営業者であったから生活できたのだと思います。サラリーマンでは経費をほとんど使うことができませんが、自営業であったので経費が使える ここが大きな違いです。
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